おもちゃコラム
イヤイヤ期はいつから?子どもへの接し方やNG言動・ポイントを紹介
2023/04/21
育児をしていると、お子様が突然、「イヤ」「自分でやる」と自己主張するようになる時期が訪れます。これがいわゆるイヤイヤ期の始まりです。お子様のイヤイヤ期は年齢ごとに特徴があり、あらかじめお子様がイヤイヤする理由や対処法を理解しておくことで、適切な対応をとれます。
この記事では、イヤイヤ期はいつから始まるのか、どのようなことを理由にイヤイヤするのか、イヤイヤ期のお子様への接し方について解説します。やってはいけないNG言動についても理解し、お子様のイヤイヤ期を乗り越えましょう。
1.イヤイヤ期はいつからいつまである?
イヤイヤ期とは、お子様が親御様や周りの大人の言うことを聞いてくれなくなったり、思う通りにできずかんしゃくを起こしたりする時期のことです。イヤイヤ期は、第一反抗期とも呼ばれています。
多くの場合、イヤイヤ期は1歳または1歳半ごろから始まり、2歳ごろにピークを迎えます。中には3歳を過ぎたあたりに始まったり、イヤイヤ期が3歳ごろまで続いたりと、具体的な期間はお子様により異なります。
2.イヤイヤ期の主な原因
お子様のイヤイヤ期は、多くの家庭で起こる成長過程の1つです。しかし、お子様が突然言うことを聞いてくれなくなると、戸惑う親御様もいるでしょう。
イヤイヤ行動が起こる主な原因として、以下の2つがあげられます。
自立心が芽生えた |
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イヤイヤ期に入る1歳ごろは、お子様に自立心が芽生える時期と考えられています。「ママ」「パパ」といった一語文が多かった話し方から、「ママ、好き」と二語文で話せるようになり、自分の気持ちを伝えようとします。 |
やりたいことを具体的な言葉で主張できない |
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自立心の芽生えにより、自分のことは自分でやりたいと思うようになるイヤイヤ期ですが、必ずしもイメージ通りにできるとは限りません。何でも自分でしたいと考える一方で、うまくできなかったり、気持ちがうまく伝えられなかったりしたとき、「イヤイヤ」と知っている言葉で主張しようとします。 |
イヤイヤ期は、自立心が芽生え始めて自分のことは自分でしたいと考える一方で、まだまだ甘えたい気持ちも残っている時期です。気持ちに言葉の発達が追い付かない結果、今のお子様にできる自己主張の方法としてイヤイヤ行動が表れていると考えられます。
3.【年齢別】イヤイヤ期の子どもへの接し方
イヤイヤする理由はお子様によって違うものの、年齢別で見ると一定の特徴がみられます。年齢ごとに一般的なイヤイヤの特徴や、お子様との接し方を知っておくと、必要以上に気を病むことがなくなります。
イヤイヤ期は多くのお子様が経験する成長の証です。接し方のコツを理解して、親御様の心も守りつつお子様と向き合いましょう。
さっそく、イヤイヤ期のお子様の接し方について、年齢別に紹介します。
3-1.生後6か月ごろ~生後11か月ごろ
生後6か月ごろ~生後11か月ごろは、言葉で自分の気持ちを伝えられないため、身振り手振りで感情表現しようとする時期です。「イヤ」と言葉にすることがなくとも、赤ちゃんなりのイヤイヤ期を迎えていることがあります。
生後6か月ごろ~生後11か月ごろのお子様にみられるイヤイヤ行動は、たとえば下記の3つがあげられます。
- 寝返りができず泣き出す
- 離乳食の味が気に入らないために吐き出す
- やりたい遊びができないことに怒る
自分の欲求が満たされない場合に、イヤイヤをするようになります。時間が経てば自然と落ち着くため、優しく見守ってあげましょう。
3-2.1歳ごろ
1歳ごろは、自立心が芽生え、多くのことに興味や関心をもつ時期です。しかし、すべてがお子様の思う通りになるとは限りません。たとえば下記のような出来事があると、かんしゃくを起こすことがあります。
- やりたいことが思う通りにできない
- したくないことをやらされる
- 自分の好きや嫌いの気持ちをうまく理解できず、伝えられない
1歳ごろは、やりたいことに対して実力がともなわずできないとき、悔しい気持ちを「イヤイヤ」と主張します。1歳ごろのイヤイヤ期の特徴は、必ずしも物事にこだわっているとは限らないことです。
別のものに興味を移させたり、悔しかった気持ちに共感したりすると、次第に落ち着いてくれるようになります。
3-3.2歳ごろ
2歳ごろは「魔の2歳児」と呼ばれることもあるように、多くの親御様が対策に悩まされる時期です。2歳ごろは自立心も強くなり、やりたいこと・やりたくないことの区別がつけられるようになります。お子様なりのこだわりが出てくると、一般的にイヤイヤ期もピークを迎えます。
2歳ごろのイヤイヤ行動にみられる特徴は、下記の通りです。
- 着替えやおむつ替えを嫌がるようになる
- 自己主張が強くなり、親の言うことを聞かなくなる
1歳ごろとの大きな違いは、自分が何をしたいのか、何を好きなのか分かるようになることです。他のことに興味を逸らせようとする方法では、対処できない場合があります。
危険がない限りは、お子様がやりたいことを気が済むまでさせてあげるのがおすすめです。やりたい・悔しい・嫌だとお子様が主張する気持ちに、耳を傾けてあげましょう。
3-4.3歳ごろ
3歳ごろになると、お子様は多くのことを自分でできるようになります。一方でお子様からすると、思うようにうまくできないことも多い時期です。
親御様の「3歳だから、そろそろできるはず」といった認識とのズレが、イヤイヤ期につながります。同年代のお友達と接する機会も増え、おもちゃを取り合うといった互いの自己主張したい気持ちがぶつかり合うことも増えます。
3歳ごろのイヤイヤ期にみられる特徴は、下記の通りです。
- 泣きわめいたり、ものを投げたりする
- お友達との衝突で手が出てしまう
- 親御様ができるはずと思っていることをできないと嫌がる
自我の発達により主張したいことが増える一方で、3歳ごろは、まだうまく言葉で伝えられない時期です。親御様との関わりのみならず、お友達同士で主張をぶつけ合うときも、言葉で伝えられない代わりに手が出ることがあります。
基本的な対処法は、1歳や2歳ごろと同じです。うまくいかないこと、悔しいこと、お子様のやり場のない気持ちに寄り添ってあげましょう。
4.イヤイヤ期の子どもにやってはいけないNG言動
成長している証拠と分かっていても、イヤイヤと拒絶の言葉を浴びる毎日は、親御様にとってつらいことです。ストレスのあまり、思ってもいないことを口走ってしまう方もいるかもしれません。
一般的に、イヤイヤ期のお子様に接するときの注意点として、下記の3つがあげられます。
- 頭ごなしに怒る
- 否定的な態度をとる
- 他のお子様と比べる
何度も「イヤ」と言われると、思わず頭ごなしに怒りたくなる方は少なくありません。しかし、理由も言わずに怒るとお子様の中に「怖い」と感じた事実だけが強く残ります。
また、お子様が言うことを聞かないとき、注意する気持ちがエスカレートして先日のことを持ち出したり、否定的な言葉を口にしたりしてしまうことも。さらに、長時間かんしゃくが続くと、「いい加減にしなさい」「もう知らない」と感情的に怒鳴り声をあげたり、「◯◯ちゃんはこんな我がまま言わないでしょう」とお友達と比べてしまうこともあるかもしれません。
否定的な態度をとったり他のお子様と比べたりすると、子どもを責める形になります。自己肯定感を育むためには、避けたい事態です。
イヤイヤ期のお子様に対して怒ってしまったときは、すぐに謝ることが大切です。親御様も、お子様のイヤイヤ期で心身ともに疲れているのかもしれません。無理に完璧を目指すのではなく、怒ったときは素直に謝り、お子様に「大好きだよ」という気持ちを伝えてあげましょう。
4-1.イヤイヤ期を乗り越えるためには?
イヤイヤ期まっただ中のお子様への対応を一つひとつ丁寧に続けると、親御様のほうがだんだんと疲弊する可能性があります。親子の絆はもちろん、心身の状態を保つためには、イヤイヤの内容に応じて適度に力を抜くことも大切です。
たとえば、お子様のイヤイヤが落ち着くまで待ったり、心身やスケジュールに余裕があるときのみイヤイヤに付き合ってあげたりなど、向き合い方を変えることもイヤイヤ期を乗り越えるコツです。先輩ママパパや専門機関などに相談して、親御様自身の悩みやストレスを解消することも検討しましょう。
他の話や対象で気を引く、興味を逸らす、お子様本人が納得するまで見守るといった、力を抜いた方法もおすすめです。
まとめ
一般的に、イヤイヤ期は1歳ごろから始まり、2歳ごろにピークを迎えると言われています。イヤイヤ期の始まりや特徴はお子様によって違いがあり、生後6か月ごろにイヤイヤ行動がみられることもあります。
お子様がイヤイヤ行動をとったときは、お子様の気持ちに寄り添い、優しく見守りましょう。危険がない限りは、お子様がやりたいことを気が済むまでさせてあげるのも有効です。
また、お子様のイヤイヤ行動に対して、頭ごなしに怒ったり否定的な態度をとることは避けましょう。イヤイヤ行動に対してストレスを感じた場合は周囲に相談し、悩みを解消することも大切です。