おもちゃコラム

モンテッソーリ教育とは?教育内容の特徴・期待できる効果

2021/09/29


子育て中の保護者やプレパパ・プレママの中には、幼児教育に関して「モンテッソーリ教育」という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。最近では、Amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏、Googleの創業者セルゲイ・ブリン氏とラリー・ペイジ氏、アメリカ合衆国元大統領のバラク・オバマ氏、英国王室のウィリアム王子、日本では将棋界の藤井聡太氏などがモンテッソーリ教育を受けたことが知られています。

日本国内にもモンテッソーリ教育を取り入れている保育園や幼稚園といった保育施設、幼児教室もあります。そのため、具体的にどのような教育方法なのか気になる方も多いでしょう。

この記事では、世界各国で実践されている「モンテッソーリ教育」の概要や特徴について解説します。モンテッソーリ教育の基本思想やメソッドを知り、期待される教育効果を把握した上で、子どもがより創造的に育つ教育方法について考えましょう。

1.モンテッソーリ教育とは?

「モンテッソーリ教育」とは、「子ども自身に自分を育てる力がある」という考えをベースとして、子どもの自発的な学び・活動をサポートする教育方法です。

「モンテッソーリ教育」の名称は、20世紀初頭に「知的障がい児の治療教育(療育)」や「貧困層の健常児の教育」に長く携わった医師、マリア・モンテッソーリに由来します。幼児教育者でもあった彼女は、幼児が感覚的な刺激を追求することや、知的障がいがあっても感覚刺激で知的水準が向上することを実証し、独自の教育法としてまとめました。

モンテッソーリ教育は心理学や教育学、大脳生理学の面からも適切であることが証明されており、考案から100年以上経過した現在においても、世界中で高く評価されています。各分野で活躍する人にモンテッソーリ教育の影響を受けた方が多数存在することも、モンテッソーリ教育が注目され続けている理由の1つといえます。

2.モンテッソーリ教育の特徴

日本の幼児教育の現場でも取り入れられることがある「モンテッソーリ教育」は、子どもに対する考え方や教育の方法に大きな特徴があります。

ここでは、モンテッソーリ教育の代表的な特徴について5つ紹介します。モンテッソーリ教育の目的や実践する際のポイントを押さえ、モンテッソーリ教育の概要をつかみましょう。

2-1.子どもの自己成長力が前提となる

子どもは、周囲の大人が積極的に教えなくても、自分から歩こうとしたりコミュニケーションを取ろうと挑戦したりします。これは、子ども自身が「歩くこと」「コミュニケーションを取ること」が自立に必要であると考え、自分を育てようとしているためであると考えることもできます。

モンテッソーリ教育は、上述のような「子どもは子ども自身で自分を育てていく力(自己教育力)を持っている」という考え方・可能性を前提としています。大人は子どもの発達状況や関心に応じて、子どもが「やってみたい」と感じる環境を整え、子どもの自発的な活動を促すサポートを行うことが重要です。

2-2.自分で取り組める環境を整備する

モンテッソーリ教育における「自己教育力」を十分に発揮するためには、子どもが自分で取り組める環境を整備することも重要です。モンテッソーリ教育では、主に次の4点が整えられた教育環境が大切であると考えています。

■モンテッソーリ教育における「自分で取り組める環境」の例

  • 子どもが自分で教具を選んだり、作業したりしやすいよう整理整頓されている
  • 子どもが自分から興味を持つような教具がある
  • 子どもの発達状況に適した環境を整備し、子どもの自発的な行動を促す教師(先生)がいる

モンテッソーリ教育を実践する際には、上記のような環境を整備した上で、大人が子どもに環境を提示することが大切です。発達状況や興味・関心、知的好奇心に応じて、適切な環境と結びつけましょう。

2-3.教師・大人は子どもを見守って支える

モンテッソーリ教育では、教師や保育士、親は子どもの成長を見守る「援助者」として位置づけられており、決められたことを子どもに一方的に教えることは求められません。乳幼児期の子どもの自発的な活動を促すために、次のポイントを押さえたサポートを行っています。

■モンテッソーリ教育における「援助者」のポイント

  • 子どもがやりたい活動をやりたいときにできるよう、学習環境の整備を行う
  • 子どもに選択肢を提示し、子どもが自ら選択する習慣を身につけてもらう
  • 子どもが困っているときのみ手助けし、その他はじっくりと見守る

援助者にとって最も大切なことは、子どもが自分の成長を促す力を妨げることなくサポートすることです。何でも教えてあげるのではなく、子どもが自分で考えて学習し、物事を達成する過程をしっかり見守ります。

2-4.敏感期に合わせた教育分野がある

モンテッソーリ教育では、発達段階の特徴によって就学前(0歳から6歳まで)の子どもを2つの時期に分け、発達状況に応じたサポートができるようにしています。0歳から3歳までの時期を「前期」、3歳から6歳までの時期を「後期」とし、各時期に現れる「敏感期」に合った環境を準備することが大切だと考えられています。

敏感期とは、成長に伴って必要とする物事への感受性が高まり、子ども自身が環境の中から自主的に学び取りやすい時期を指します。敏感期は学んだことを吸収しやすい時期であるため、時期に合わせた教育分野を意識した上で、モンテッソーリ教育を取り入れます。

■各時期に適した教育分野

0歳から3歳まで 3歳から6歳まで
  • 粗大運動の活動
  • 微細運動の活動
  • 日常生活の練習
  • 言語教育
  • 感覚教育
  • 音楽
  • 美術
  • 日常生活の練習
  • 感覚教育
  • 言語教育
  • 算数教育
  • 文化教育

前期(0歳から3歳まで)は、一生で最も吸収力が高い時期といわれており、周囲の環境からさまざまなことを無意識に吸収できる時期です。この時期には、感覚教具を利用した基本的な運動や環境への適応を促進する日常生活の練習、感覚を養う音楽や美術を通した学びを体験します。

後期(3歳から6歳まで)は、前期で吸収したことを体系化し、能力を伸ばす時期です。実生活との関連性が高い日常生活の練習や、スモールステップの言語教育・算数教育、文化教育(歴史や地理、生物学など)といった、児童期・青年期につながる教育を行います。

2-5.さまざまな工夫がされた教具を使う

モンテッソーリ教育では、発達段階や教育分野・目的に応じた個性的な教材(教具)を活用します。「円柱さし」のようにモンテッソーリ教育に特有の教具もあれば、子どもが扱いやすいサイズの水差しとコップを活用した「水のあけうつし」を行うための教具もあります。

モンテッソーリ教育で活用する教具には、さまざまな種類がありますが、材質や重さ、色彩、子どもにとっての扱いやすさが重視されているものがほとんどです。遊びを通して学びや日常生活につなげられるため、子どもは自分の取り組みたいことを自発的に行いながら、自分自信を創造していくことでしょう。

3.モンテッソーリ教育に期待できる効果

世界中で広く支持されているモンテッソーリ教育を通して期待できる効果は、下記のとおりです。

■モンテッソーリ教育を受けることで期待できる主な効果

  • 個人に合った教育を受けられるため、個性を伸ばすことが楽しめる
  • 自分自身で判断して活動に取り組むため、自主性や積極性、自己肯定感が育ちやすい
  • 1つのことに集中して取り組むことが多いため、思考力や集中力、想像力・創造力を養いやすい
  • 縦割りクラスを編成している園の場合、異年齢で一緒に過ごすため、年上・年下・同級生といった年齢・学年に関係なく人間関係を形成する傾向がある
  • 自分のやりたいことに存分に取り組めるため、情緒が安定しやすい
  • 学ぶことを楽しめるようになる子どもが多い

4.モンテッソーリ教育を受けられる場所

モンテッソーリ教育はヨーロッパやアメリカを中心として、世界各地で実践されています。日本でも、モンテッソーリ教育を取り入れている保育園や幼稚園があり、子ども自身の自発的な成長を支えているようです。

なお、モンテッソーリ教育は保育園や幼稚園だけでなく、家庭でも実践することができます。家庭での幼児教育にモンテッソーリ教育を取り入れる場合には、知育玩具の活用がおすすめです。子どもの発達状況や興味・関心に合った知育玩具を選び、子どもの成長発達をサポートできるような環境を整えましょう。

まとめ

モンテッソーリ教育とは、子どもの自己教育力による自発的な学びをサポートする教育法です。モンテッソーリ教育を取り入れる際には、「敏感期に合わせた教育を行う」「大人は子どもを見守る」「教具を活用する」といったポイントを押さえた上で実践しましょう。

日本でも、モンテッソーリ教育を取り入れている保育園や幼稚園、教室は多数存在しますが、家庭でもモンテッソーリ教育を実践することが可能です。トイサブ!でも一部の教具を取り扱っていますので、家庭環境でも試してみたいという方は、ぜひ知育玩具の定額制レンタルサービス「トイサブ!」の利用をご検討ください。