株式会社トラーナの代表、志田です。この場をお借りして、なぜトイサブを始めるに至ったかをご紹介します。

私とトイサブ!を手伝ってくれているメンバーには子供がおり、日本の社会が直面する子育ての課題を間近で経験しています。その課題は以下に挙げる3つです。人によっては違う課題を感じる方もいらっしゃるかと思います。人それぞれ、課題は違う中で私が特に思ったのが以下3つでした。

準備不足で親になる

子供が産まれて、共働きで早いうちから保育園に預け、一緒にいる時間は限られているのに、子供にはスマートフォンやテレビを見せて、ご両親は疲れて相手に出来ない。こういったシチュエーションは多いのではないかと思います。家にいても子育ては外部化されてしまうケースがあるのはなぜなんだろうと考えました。考えるのは、私たちは急に親になってしまうから、お子様とどう接すればいいのかわからないからなのではないかと思います。核家族になったことで、今まで子育てを教育されてこなかった個人がいきなり親になるのが現代です。核家族でない場合、ご両親のご両親がやり方を見せて、学んでいくことが出来ました。現代は経済や文化の関係でそういった状況には、特に都心部にお住まいの親御様は難しいと思います。私もそうでした。

子供と親の接点の減少

言うまでもないことですが、そんな状況で我々親が子供と接するためのツールは遊び、おもちゃだと思っています。いないいないばあ、じゃんけん、指相撲のようなものから、実際におもちゃを使って一緒にごっこ遊びをするなど、色んなやり方があります。トイサブ!では電子玩具から木製や布製のおもちゃまで、ありとあらゆるジャンルのおもちゃを取り揃えています。中にはお子様が一人で遊びやすい電子玩具も含まれますが、親御様がいないと成り立たないようなおもちゃもあえてお送りしています。例えば、パペットなどは親御様がぬいぐるみに手を入れて、お子様とやり取り遊びをしないと成立しません。また基準月齢より少し難しめのおもちゃは親御様がサポートしてあげないと一人ではうまく遊ぶことができません。顧客満足が高いのは一人遊びしやすい電子玩具ですし、実際1歳前後では電子玩具を多めにお送りしますが、トイサブ!ではお子様が親御様と密に関われる幼少期に、ぜひ親子で沢山楽しい時間を共有してほしい、との強い想いから一緒に遊んでいただくことを前提としたおもちゃをあえてお送りするようにしております。

バランスに欠けたデジタル一辺倒の遊び

今の子供たちは、そういったおもちゃに触れる機会が少なくなっていないでしょうか。おもちゃ美術館にあるような様々な木の玩具は、懐かしいものですがそれがおもちゃ・知育玩具の原点で、電子玩具はその先にあるものだと考えます。先述の通りトイサブ!では電子玩具もお送りしております。ITを駆使した遊びも、電子玩具も、昔ながらの遊びも、時代を鑑みて、バランスよく楽しむことが大事なのではないかと私は思います。一人遊びしやすいITを駆使したおもちゃなどが親子時間の泥棒になってしまうことを危惧しています。親子で楽しめるものがどんどん増えていくことを期待しています。知育玩具は見た目は派手ではありませんが、色、形、子供が成長に応じて身につける身体能力及び学習能力を刺激することをきちんと意識して作られています。そしてそれで遊んでいる子供を見ると、大人も口を出したくなるはずです。なぜなら大人にも簡単で、「こうしたらいいじゃないか」と言いたくなるのです。子育てしていると、子供に口出ししたくなります(笑)。昔ながらのおもちゃ・知育玩具は、親子時間をプレゼントしてくれる素敵な存在です。

増えすぎた選択肢と、キュレーションの概念

時代は便利になりました。ECの発展でお金があるかぎりいつでもどこでも買い物できます。ご両親に対し、「乳児にはこれをやらなきゃ出遅れます」「幼稚園の時にこれが出来ないのは受験で困ります」など、いわゆる脅しマーケティングで購入を迫る時勢もあり、山程ある情報から何を選んでいいのか本当に迷います。一つの答えは、「信頼できる筋から聞いて参考にする」というものがあります。友達、先輩、あこがれのお母さん・・・色んな筋というものがありますよね。しかし、最近は保育園ではお迎えの時間が異なって親御様同士のコミュニケーションが希薄になる、地域のつながりが弱くなるなどで、インターネットに頼るしか情報収集の手段がない実情があります。そうした時代に、インターネット上で近所のおもちゃ屋さんのようにいろいろおすすめしてくれる、そんな存在は親御様のちからになれるのではないかと思いました。

以上が、私が「厳選された昔ながらの・最新の知育玩具を、親御様におすすめして提供する」ことで解決しようと思った社会課題です。さらに「返却していただき、シェアリングするサイクルを回す」という要素を付け加えて、今のトイサブ!の形ができあがりました。なぜシェアという要素を付け加えたのか、最後に説明致します。内情を申しますと、シェアというのはビジネス面では良いとは言えません。なぜなら往復配送料が存在するからです。ECの発展から、配送コストは下がったように見えますが、中小事業者には容赦なくコストとしてやってきます。お客様は配送料に高いお金は払いたくない、配送業者はコストを下げてくれない・・・洋服、バッグ、ジュエリーなど、トイサブ!と類似するキュレーション・シェアリングはありますが、どの会社様も配送料にお困りと思います。一致団結して、ポイントカードのように服もおもちゃも箱をまとめられればいいのですが、それは当分先に起こる未来の話です。

おもちゃの廃棄量は年間約6000トン!

6000トン。想像出来ない数ですが、様々な書籍と行政のデータを参考にして仮定を積み重ねていった時の数字になります。そして日本は世界最大級のごみ排出国家でもあります。世界最大級の廃棄処理量なので、おもちゃの廃棄量も当然多いのは理解できます。先進国としても、廃棄物排出国としてもトップクラスというのは、格好良いことではありません。日本は新品が好まれる文化があります。使わなくなってしまった新品は行き場所をなくしてしまいます。オークション、フリーマーケット、CtoC文化で少し改善されているかもしれませんが、私たちは子供に物を捨てない文化を教えていかなければ日本はずっとトップクラスの廃棄物排出国という汚名を掲げ続けねばなりません。欧米でもアジアでも、中古品に対しての抵抗はそこまで高くありません。シェアリング・エコノミーと呼ばれる経済圏が生まれてくることはメーカーにとって脅威ですが、生産すること以外でも経済活動が成り立つシステムを確立しなければ、作って捨てるプロセスからは脱却出来ません。子供たちに「このおもちゃは次のお友達のところに行くんだよ」「これは違うお友達のところから来たんだよ」と教えていくことで、自然と使えるものはみんなで共有して使い、本当に新品として買う必要があるものを買っていく、そんな文化が成り立つのではないかと期待しています。

トイサブ!を通じて実現したいこと

これらをトイサブ!で実現していきたいと思います。様々なご意見あると思いますが、ぜひshida@torana.usまでメールでご意見を頂戴できれば幸いです。黒字転換するまで時間のかかるビジネスですが、応援していただければ嬉しいです。アパレルが先行して同種のビジネスモデルがありますが、きっと同じ思いなのではないでしょうか。日本はリサイクル率も世界トップクラスです。シェアリング・エコノミーをもっと発展させ、経済発展とごみ排出が反比例し、親子時間が増えて子育てがとても素敵な行為になり、未来の子供が我々の予想を超えた社会を作っていくこと。大きな目標ですが、トイサブ!で実現のわずかばかりの力になれればと思います。

 

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
志田典道