いま注目の教育経済学の考え方と幼児教育における重要性とは? | 教育経済学から見る幼児教育①
近年、知育をはじめとする幼児教育が一層注目されています。小さなお子さまを育てる保護者の中には、家庭での教育に遊びながら学べる「知育玩具」を取り入れることを検討している方も多いでしょう。それでは、知育玩具はお子さまのどのような能力を引き出すことができるのでしょうか。
この記事では、知育玩具で伸びる可能性があるお子さまの能力や、お子さまの能力を育てるためのポイント、非認知能力とは何かを紹介します。知育玩具と一般的なおもちゃとの違いや、人気のおすすめ知育玩具も併せて確認し、お子さまに合った知育玩具を選んでご家庭で過ごす時間に取り入れましょう。
目次
1.知育玩具は子どものどんな能力を引き出す?
小さなお子さまを育てる保護者の中には、子育ての中で「知育」や「知育玩具」といった言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。知育は「三育(知育・徳育・体育)」の一つに数えられます。そもそも知育とは一体どのような教育を指すのでしょうか。
- 【知育とは?】
「自分で考える力」のように、自身で生きていくために必要な能力を養うための教育
お子さまが主体的に知育に関わって楽しく学ぶことにより、脳に多くの刺激を与えることができます。乳児期や幼児期といった幼少期は脳が著しく発達する時期であるため、脳に多様な刺激を与えられる知育の実践に適した時期であると言えます。
知育に取り組む方法はいくつかありますが、手軽に実践しやすい方法として「知育玩具の活用」が挙げられます。それでは、知育玩具とはどのようなアイテムなのでしょうか。
- 【知育玩具とは?】
遊びを通して子どもの能力を育むことを目的としたおもちゃ
知育玩具にはさまざまな種類があり、これらの知育玩具を活用することによって、子どもの多様な能力を引き出すことが期待できます。
- 思考力
- 記憶力
- 判断力
- 発想力
- 想像力
知育玩具で遊ぶことは0歳ごろから気軽に取り組める知育手段なので、日常的な遊びに知育を無理なく取り入れたい方や、なるべく早く知育に取り組んでみたいという方にもおすすめです。
近年注目されている「非認知能力」とは?
知育と並べて登場することが多い能力として「非認知能力」が挙げられます。非認知能力を育むことは、「人間として生きる能力を養う基礎づくり」として世界中の幼児教育で実践されていますが、そもそも非認知能力とはどのような力なのでしょうか。
- 【非認知能力とは?】
「文字を書く」「計算をする」といった「認知能力(学力)」に対し、自立心・自制心・自己肯定感・協調性・共感力・倫理性といった、社会で生きるにあたって学力以外に必要な能力
知育玩具は、子どもが遊びを通して自ら学ぶことにより、非認知能力を効果的に高められると期待されるアイテムです。幼児期に発達に応じた知育玩具に触れることにより、生きるための土台となる能力を育てられるでしょう。
非認知能力については、こちらの記事で詳しく説明していますので、ぜひ合わせてお読みください。
こちらの記事では、教育経済学の第一人者である慶應義塾大学総合政策学部の中室牧子教授に、非認知能力の重要性についてお話をお伺いしました。ぜひ合わせてお読みください。
2.知育玩具と普通のおもちゃの違い
知育玩具はおもちゃの一種であり、普通のおもちゃと明確な線引きがあるわけではありません。ただし、知育玩具の一つの特徴として、お子さまの能力や感性を育むことを目的として開発されていることが挙げられます。
普通のおもちゃも工夫すれば知育に応用することもできますが、最初から知育を目的として作られている知育玩具を活用することで、よりお子さまの能力・感性を育てることが期待できます。
3.知育玩具で子どもの能力を伸ばすためのポイント
知育玩具は家庭で行う知育に取り入れやすいアイテムですが、能力を効果的に伸ばすためには、ポイントを押さえた知育を行うことが大切です。それでは、知育玩具でお子さまの能力を伸ばすためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
さっそく、知育玩具を活用した知育の進め方について解説します。お子さま自身が興味・関心を持ち、積極的に知育を楽しめるようにするためにも、ポイントを押さえた関わり方を意識しましょう。
子どもの年齢・発達に合わせた知育玩具を選ぶ
子どもの発達・発育や性格には個人差があり、年齢・月齢によっても大きく異なります。知育玩具を選ぶ際には、子どもの年齢・月齢や発達段階に応じたものを選びます。下記の表はあくまで「目安」として活用してください。
● 0~1歳ごろ
- おすすめの知育方法
視覚や聴覚、触覚といった五感を刺激するような知育玩具を活用する、子どもにたくさん話しかける
- おすすめの知育玩具
ラトル、布絵本、おきあがりこぼし、ベビージム など
● 1~2歳ごろ
- おすすめの知育方法
手首や指先の動作を活かした遊びを取り入れる
- おすすめの知育玩具
ピックアップパズル、型はめ、ルーピング(ビーズコースター) など
● 2~4歳ごろ
- おすすめの知育方法
指先を使う遊びを行う、ひらがなや数字を学ぶ、立体や図に触れる、ごっこ遊びをする
- おすすめの知育玩具
マグネットアタッチ、ひらがなや英語が書かれた積み木、カウンティング、ままごとセット など
● 4~6歳ごろ
- おすすめの知育方法
友達と勝ち負けのある遊びをする、積み木やブロックで作品をつくる、言語や数学、科学といった子どもが興味を示す分野を伸ばす
- おすすめの知育玩具
パズル型ボードゲーム、ブロック、幼児用顕微鏡 など
多くの知育玩具には対象年齢の表示がありますが、対象年齢の範囲はメーカーによって違いがあり、発達の状況や興味・関心を抱く分野も子どもによって異なります。おもちゃの目的や内容をよく考えて、自分の子どもの成長・個性に合った知育玩具を選ぶことが大切です。
子どもが主体的に取り組める環境をつくる
小さなお子さまは「やってみたい」と感じたときに、自分の能力を十分に発揮できるようになります。知育玩具を活用してお子さまの能力を効果的に伸ばすためにも、お子さまが自分から遊びや学びに取り組める環境づくりを行うことがポイントです。
例えば、遊ぶおもちゃをお子さま自身がいつでも自由に選択できるよう、手の届くところに準備しておくこともおすすめです。お子さまの発達段階に適していない知育玩具や興味のない遊び方を無理強いせず、お子さまが楽しく取り組める状態にすることを意識してください。
親も一緒に取り組む・フォローする
知育玩具を十分に活用し、お子さまの能力を効果的に伸ばすためには、パパ・ママがお子さまと一緒に取り組んだり、適切なフォローをしたりすることも大切です。お子さまが遊びや学びを通して感じたことに共感したり、ごっこ遊びに参加してコミュニケーションをとったりと、親子で興味を持ちながら遊びに取り組みます。
危険な遊び方をしていたり、遊びの中で何か困ったような様子を見せていたりする場合は、大人による適切なサポートが必要となります。知育玩具で遊ぶ手助けをしたり、別の遊び方を提案したりして、お子さまが安心して遊べるよう見守りながらサポートしましょう。
4.おすすめ知育玩具3選!さまざまな能力の向上が期待できる
知育玩具の種類は豊富にあるため、どのような種類の知育玩具を選べばよいか迷っている親御さまも多いでしょう。さまざまな能力の向上が期待できる知育玩具の中でも、特におすすめの知育玩具を3つご紹介します。
積み木
「積み木」は、立体的なピースを組み合わせて遊ぶ知育玩具であり、積み木のピースを使って作品づくりに取り組むといった遊び方が定番です。
乳児期の赤ちゃんであれば「カラフルな積み木の色を楽しむ」「ピースで音を立てて遊ぶ」、1歳代であれば「ピースを積み上げる」といったように、幅広い年齢で楽しめます。年齢・月齢に応じた積み木遊びをすることで、美的感覚やバランス感覚、思考力や想像力・創造力・表現力、やり遂げる力や空間認知力を養えるでしょう。
パズル
「パズル」は、ピースやパーツを適切な場所にはめて遊ぶ知育玩具であり、図形認識力や空間認知力をはじめとして、集中力や記憶力、忍耐力、問題解決力の成長が期待できます。
型はめパズルであれば、手指が少しずつ器用になってくる1歳代から活用可能です。5歳以上であれば、友達と勝ち負けのあるゲームができるタイプや、やや難易度が高めのものもよいでしょう。
ままごと(ごっこ遊び)セット
「ままごとセット」をはじめとする「ごっこ遊びセット」は、家庭やお店などの身近な場所でのやりとりを模して遊べるアイテムであり、1歳後半から楽しむケースが多いようです。
ままごと遊びでは、家庭やお店の状況を観察したり情報を記憶したりする力(観察力・記憶力)の向上が期待できます。このほか、創造力や好奇心、コミュニケーション能力、ルールに則って遊ぶ社会性も養えるでしょう。
まとめ
知育玩具とは、思考力や創造力といった乳幼児の知的能力や、非認知能力を効果的に伸ばすことを目的としたおもちゃの一種です。お子さまの年齢・月齢や発達に合った知育玩具を選び、お子さまが自主的に取り組めるよう家族がサポートしましょう。
知育玩具はさまざまな種類がある上に価格がやや高いものもあり、お子さまの年齢・月齢や発達の様子に応じて定期的に見直す必要があります。見直しの手間や選び方の悩み、購入コストを軽減したいという方は、おもちゃの定額制レンタルサービス「トイサブ!」をぜひご検討ください。