【専門家監修】生後9ヶ月の赤ちゃんの特徴やお世話のポイント、注意点やおすすめのおもちゃを解説
生後8ヶ月の赤ちゃんはしっかりと1人で座れるようになり、ハイハイができる子も出てき始めます。行動範囲がぐんと広がることで、思わぬ事故に十分に気を付けなければいけない時期でもあります。
本記事では、生後8ヶ月の赤ちゃんの特徴やお世話のポイント、授乳間隔、そして注意点について、発達の専門家であるADDS監修のもと解説します。
PROFILE
特定非営利活動法人 ADDS
「発達的な凸凹は誰もがもっている」ということを前提に、
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1.生後8ヶ月の赤ちゃんの特徴
生後8ヶ月〜9ヶ月未満の赤ちゃんの平均的な身長と体重は以下の通りです。
- 男の子の場合
身長66.3~75.0cm
体重7.0~10.1kg - 女の子の場合
身長64.4~73.2cm
体重6.5~9.6kg
厚生労働省/平成22年乳幼児身体発育調査報告書より
※「平均的」とは、全体の94%の赤ちゃんが上記の範囲内に位置することを本記事では意味しています。
また、生後8ヶ月の赤ちゃんの発達の特徴は以下の通りです。
- しっかりと一人で座れるようになる
- ハイハイができるようになる
- 指先がさらに器用になる
しっかりと一人で座れるようになる
生後8ヶ月の赤ちゃんは筋力とバランス感覚が発達するため、おすわりをして後ろを振り返ってもぐらつかないほどしっかりと座れるようになります。
おすわりができることは随意運動が背骨の末端までできるようになったことを意味し、運動機能の発達の重要な目安になります。
ハイハイができるようになる
生後8ヶ月の赤ちゃんは手や足の筋力が発達するため、お腹を持ち上げて両手と両足を使って前に進むハイハイができるようになってきます。
赤ちゃんによっては片方の足だけで進んだり、膝を床から離して足を伸ばす高ばいをしたりと、ハイハイのスタイルはさまざまです。ハイハイができるようになる時期は個人差が大きいため、この時期にハイハイをしなくても、あまり心配する必要はありません。
ハイハイが始まると、おすわりの時期よりも運動量が格段に増えるため、一時的に体重が減少する子もいます。
指先がさらに器用になる
生後8ヶ月になると手のコントロール能力が高まってくるため、おもちゃを右手から左手に持ち替えたり、両手に積み木を持ってカチカチ打ち合わせたりすることができるようになります。音の違いを楽しめるようになってくる時期でもあるので、打ち合わせた音に合わせてママやパパも手拍子をしてみるなど、一緒にリズム遊びをするのもおすすめです。
2.生後8ヶ月の赤ちゃんのお世話のポイント
生後8ヶ月の赤ちゃんに対するお世話のポイントは以下の通りです。
- コミュニケーションを積極的にとる
- 外遊びを増やす
- 食べる量を少しずつ増やす
コミュニケーションを積極的にとる
生後8ヶ月の赤ちゃんは言葉の意味を少しずつ理解し始め、ママやパパの話しかけに反応するようになります。自分の名前も認識できるようになってきますので、たくさん名前を呼んであげると良いでしょう。
記憶力が発達し、単純な予測もできるようになります。いないいないばあなどの遊びを通してコミュニケーションを積極的にとっていきましょう。
外遊びを増やす
生後8ヶ月になってくると、赤ちゃんの行動範囲はより広くなってきます。家の中で自由に遊べるスペースを確保することが難しい場合は、近所の児童館や子育て支援センターなど、広い遊び場があるところに連れていくと良いでしょう。
天気が良い日は外に出て、広い芝生の上で思いっきりずり這いやハイハイさせてあげることもおすすめです。体全体を動かす遊びをすることで、運動機能の発達を促すことができます。
また日中に思う存分体を動かすことで、夜ぐっすりと眠れるようになります。生活リズムを整えるという意味でも、日中はできるだけ体を動かす遊びを取り入れるように工夫しましょう。
食べる量を少しずつ増やす
運動量が増えてくると、食べる量も徐々に増えてきます。赤ちゃんにとって無理のない範囲で離乳食の量を増やしていきましょう。この時期の離乳食は2回が目安です。まだ離乳食の後の母乳やミルクから栄養を摂る時期なので、母乳やミルクを赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませて問題ありませんが、少しずつ離乳食の栄養バランスも考えていきましょう。
4.生後8ヶ月の赤ちゃんの注意点
生後8ヶ月の赤ちゃんに接する上での注意点は以下の通りです。
- 安全な行動スペースを確保する
- 虫歯の予防をする
安全な行動スペースを確保する
赤ちゃんはハイハイができるようになると行動範囲が今まで以上にさらに広がります。火傷をする可能性がある電気ポットやトースター、先の尖っているものや割れる可能性のあるもの、誤飲してしまいそうな小さなおもちゃなどは赤ちゃんの行動範囲に置かないようにして事故に気をつけましょう。
また、生後8ヶ月の赤ちゃんは、視力や運動機能も未熟なため、周囲のものの危険察知や回避が十分できません。赤ちゃんの背丈と同じくらいの高さの机や椅子に、頭をぶつけてしまう可能性もあるので、そういった家具にはコーナーガードや衝撃吸収材を取り付けてあげましょう。
虫歯の予防をする
離乳食が進み食べる量や種類が増えてくるこの時期は、赤ちゃんにとっては虫歯のリスクが高くなります。離乳食の後には白湯や水を飲ませて口の中を清潔にしたり、ガーゼや綿棒で歯を優しく拭いてあげるなど、しっかりと歯のお手入れをして、引き続き虫歯の予防に努めましょう。
5.生後8ヶ月の赤ちゃんにおすすめのおもちゃ
生後8ヶ月の赤ちゃんにおすすめのおもちゃ・知育玩具を、知育のプロであるトイサブ!おもちゃプランナーが3つ選んで紹介します。
まわしてくるくるサウンド
クルクル遊びの定番オモチャ。それぞれのダイヤルを回すと音楽が鳴ったり、中のビーズがカラカラと音を立てたりします。また下の部分を押すとゆかいな音がします。自分の手を使って能動的に遊ぶことができる、一人遊びのスターター玩具です。
”小さな太陽シリーズ” マラカスとカスタネット
トイサブ!プライベートブランド「小さな太陽シリーズ」に、リズム遊びが楽しめる楽器おもちゃが仲間入りしました。ヨーロッパ玩具安全規格(EN71)試験をクリアした安心安全な商品です。マラカスの形状は、エッグ型とシリンダー型で音色に違いをつけています。木の温もりあふれる感触と、優しく響く音色、楽しい気持ちと体の動きがつながり、小さなお子さまの五感を刺激します。
つみつみマトリョーシカ かめ
投げても舐めても安全な柔らかい布で作られた、かめのモチーフのスタッキングトイです。大きさが異なる4色のカラフルなデザインで、大きさや色の違いの認識を育みます。まずは大人の方が積んだものを崩すことから始めてみましょう。「小さいかめさんはどこに隠れたかな?」などとお話しながら遊ぶことでコミュニケーションのきっかけになります。
生後8ヶ月の赤ちゃんにおすすめのおもちゃを以下の記事で詳しく説明しています。ぜひ合わせてお読みください。
まとめ
生後8ヶ月の赤ちゃんは行動範囲が広がることで、好奇心がさらに旺盛になっていきます。部屋に赤ちゃんが自由に行動できるスペースを作り、興味をひくおもちゃを配置して探索遊びを促しましょう。さまざまな遊びを通じて、赤ちゃんの集中力や考える力がどんどん成長していきます。
生後9ヶ月の赤ちゃんの成長発達については、こちらの記事をお読みください。
イラストレーション:秋永悠(@uyaganika)