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【専門家監修】赤ちゃんがお昼寝しない!眠りやすい環境の整え方

【専門家監修】赤ちゃんがお昼寝しない!眠りやすい環境の整え方

2023/09/22

赤ちゃんがお昼寝してくれず、「日中の機嫌が悪い」「寝かしつけに時間がかかって家事をする時間がない」と悩んでいるママやパパも多いのではないでしょうか。眠いのに眠れなくて赤ちゃんがぐずる、寝かしつけようとすればするほど活動的になる、なんてこともあるかもしれません。

本記事では、赤ちゃんがお昼寝しない時の対処法や、お昼寝の時間・回数の目安を、赤ちゃんの眠りの専門家監修のもとご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

記事監修

原田 智恵

赤ちゃんのねんね相談 代表
NPO法人 赤ちゃんの眠り研究所 乳幼児睡眠アドバイザー

NPO法人赤ちゃんの眠り研究所で「子育て家庭の心の余裕」と「子どもの笑顔と健康」を守るために、赤ちゃんの眠りに悩む子育て家庭をサポートすることを理念として活動。保護者の方とお子さまのペースを尊重しながら、科学的根拠を基にしつつ経験則も含めた乳幼児の睡眠改善を提案している。

1.【月齢別】お昼寝の時間・回数の目安

まずは、赤ちゃんの月齢別に、お昼寝の時間や回数の目安をチェックしていきましょう。赤ちゃんの睡眠時間には個人差がありますので、目安を参考にお昼寝の時間を調整してみてくださいね。

  • 新生児~1ヶ月ごろ
  • 2ヶ月~4ヶ月ごろ
  • 5ヶ月~8ヶ月ごろ
  • 9ヶ月~1歳ごろ

新生児~1ヶ月ごろ

新生児〜1ヶ月ごろの赤ちゃんは、大人のようなおおむね24時間周期(サーカディアンリズム)の体内時計と違い、約90分周期のリズム(ウルトラディアンリズム)の体内時計のため、昼夜の区別なく寝たり起きたりを繰り返します。

浅い眠り(動睡眠)の割合が非常に多いため、個人差はありますが1〜3時間ごとに目を覚まし、空腹や排泄などの生理的欲求が満たされると再び寝て、一日の多くを眠って過ごします。昼夜の区別がつく前の時期は昼寝の概念がないため、「1時に2時間お昼寝させよう」とするのではなく、赤ちゃんのリズムに合わせるようにしましょう。

2ヶ月~4ヶ月ごろ

生後1ヶ月半を過ぎると、睡眠を促すホルモン(メラトニン)が夜に分泌されるようになってきます。朝はカーテンを開けて部屋を明るくし、夜は早めに消灯するなど昼と夜の区別がつきやすい生活リズムを心がけましょう。

個人差はありますが、生後1ヶ月半〜3ヶ月ごろに昼夜の区別がつく赤ちゃんが多く、日中起きている時間が増え、夜の睡眠がまとまってきます。短時間の昼寝を複数回する赤ちゃんであっても、お昼寝は3〜4回程度を目安に、夜の睡眠に響かないよう、夕方のお昼寝は就寝時間の2時間前ごろには切り上げるようにしましょう。

  • 【お昼寝のタイミングと時間の目安】
    午前:1時間程度
    午後:2時間程度
    夕方:30分~1時間程度

※お昼寝の回数や時間は個人差があります。

5ヶ月~8ヶ月ごろ

日中起きていられる時間が増え、お昼寝の回数が朝・昼・夕の3回に整ってきます。7ヶ月ごろからお昼寝が午前・午後の2回になる赤ちゃんもいます。夕寝の寝つきが悪くなる赤ちゃんもいるため、夕寝ができず就寝時間まで機嫌が悪くなる場合は、一生懸命夕寝をさせるよりも、就寝時間をいつもより早める方が望ましいです。2ヶ月~4ヶ月頃と同様に、あまりに遅過ぎる時間帯の夕寝は夜なかなか寝付かない原因になるため、早めに切り上げるようにしましょう。

  • 【お昼寝のタイミングと時間の目安】
    午前:30分〜1時間程度
    午後:2時間程度
    夕方:0〜30分程度

※お昼寝の回数や時間は個人差があります。

9ヶ月~1歳ごろ

一般的には夕寝を必要としなくなる時期ですが、まだ午前・午後のお昼寝が必要な赤ちゃんが多い時期でもあります。個人差はありますが、1歳3ヶ月〜1歳6ヶ月ごろに午前のお昼寝がなくなり、午後のお昼寝が1回になることが多いです。午前寝がまだ必要な場合でも、午後のお昼寝の寝付きが悪いようであれば、午前のお昼寝を30分程度にとどめておくと、生活リズムを整えやすくなります。赤ちゃんの様子をみながら調整してみてくださいね。

  • 【お昼寝のタイミングと時間の目安】
    午前:30〜1時間程度
    午後:1〜2時間程度
    夕方:なし

※お昼寝の回数や時間は個人差があります。
※保育園であまりお昼寝ができていない場合、短時間の夕寝が必要な赤ちゃんもいます。

2.赤ちゃんがお昼寝しない時の対処法

ここからは、赤ちゃんがお昼寝しない時の対処法をご紹介します。

  • 生活リズムを整える
  • 日中にしっかりと遊ぶ
  • 眠いサインを把握する
  • お昼寝しやすい環境をつくる
  • 寝かしつけに効果的なおもちゃを使う

生活リズムを整える

まずは、赤ちゃんの生活リズム(体内時計)を整えましょう。朝は決まった時間に起き、太陽の光を浴びて着替えをします。とはいえ、夜泣きや夜間のお世話で朝起きるのが大変なママやパパも少なくないと思います。その場合は、カーテンを開けたり、電気をつけたりして、寝室を明るくした状態にして寝床でゆっくりしていても問題ありません。大切なのは赤ちゃんの目に光を入れ、日中活動して夜寝る生活リズムを整えていくことです。授乳・離乳食やお散歩、お風呂など、毎日同じくらいの時間にするイメージを持ち、規則正しい生活リズムの定着を目指しましょう。

個人差はありますが、夕寝をしなくなる時期から、午前の昼寝・午後の昼寝の時間もそろってくる傾向があります。低月齢の間はお昼寝がバラバラで一定にならないことが多いので、焦らずに進めていきましょう。

日中にしっかりと遊ぶ

お腹が空いてない時よりお腹が空いている時のほうがしっかり食べられるように、日中に遊び、体を動かすことによって疲れや眠気が溜まり、お昼寝しやすくなります。午前中に外に出て陽の光を浴びることは、体内時計の調整にも効果的です。お散歩に行くなど、アクティブに過ごしてみてください。外出しづらい場合には、室内遊びもおすすめです。リズム運動、ボール遊び、手遊びなどでたくさん遊びましょう。

低月齢の時期は、ママやパパがしっかりと見守った状態でのうつ伏せ遊びがおすすめです。ただ長時間のうつ伏せは赤ちゃんに負担をかけてしまうので、短い時間で切り上げるなど赤ちゃんに無理のない範囲で一緒に遊んでください。

眠いサインを把握する

赤ちゃんが眠い時に見せるサインを把握しておくことで、スムーズに昼寝をさせることができるかもしれません。サインは個人差がありますが、代表的な例をご紹介します。

  • 【眠いサイン】
  • ・目をこする
  • ・顔をこすりつけてくる
  • ・耳を触る
  • ・あくびをしている
  • ・泣いてぐずる
  • ・手足がポカポカと温かい
  • ・ぼーっとする

お昼寝しやすい環境をつくる

赤ちゃんがお昼寝しやすい環境づくりも大切です。赤ちゃんは「いつもと同じ環境」に安心感を得ます。できるだけいつも同じ環境を用意するようにしましょう。

お昼寝しやすい環境づくりのポイント

明るさ:お昼寝の時間は、真っ暗ではなく、木陰くらいの薄暗さがおすすめです。部屋の電気を消し、自然光が少し入ってくる程度の暗さを目安に調整しましょう。

温度:赤ちゃんは自律神経が未熟なため、体温調節がうまくできません。特に部屋の温め過ぎには注意してください。目安としては保護者が少し涼しく感じる程度の室温です。エアコンなどを活用し、夏は25〜27度、冬は18〜20度くらいになるよう調整しましょう。湿度の目安は40〜60%ですので、湿度に合わせて除湿器や加湿器を使用しましょう。エアコンや扇風機の風が赤ちゃんに直接当たらないように注意してください。また、服を着せ過ぎていないか、薄過ぎないかもチェックしましょう。

:寝やすい静かな環境が望ましいですが、赤ちゃんがお昼寝する時間帯は生活音や外の騒音などがあるため全く音がない環境づくりは難しいかもしれません。周りの音が気になる環境であれば、オルゴールやホワイトノイズなどを流し生活音を掻き消す対策をするのもおすすめです。ホワイトノイズを使用する際は、以下の点に注意してください。

【ホワイトノイズの注意点】
・50dB以下
・赤ちゃんの寝床の近くには置かない
・長時間の使用は注意

寝かしつけに効果的なおもちゃを使う

赤ちゃん向けのおもちゃの中には、寝かしつけをサポートしてくれるおもちゃもあります。
優しいオルゴールが流れたり、赤ちゃんがリラックスする音が鳴ったり、ふんわりとした明かりがついたりなど、さまざまなおもちゃがあるので、お昼寝しない赤ちゃんに試してみてください。

寝かしつけにおもちゃを使用する際には以下の点に注意してください。

  • おもちゃの対象月齢と赤ちゃんの月齢が合っているかを必ず確認する
  • おもちゃはママやパパが近くで見ている時のみ使用する
  • SIDSや窒息の観点から、赤ちゃんの手の届く範囲には何も置かない
  • 絡まる紐や、ボタンなどの誤飲に繋がるパーツがないものを選ぶ

3.赤ちゃんがお昼寝しないのは問題ない?

お昼寝が少ない日が続くと、赤ちゃんが睡眠不足になってしまうのではと心配になるかもしれません。最後に、お昼寝の必要性や個人差について解説します。

  • お昼寝の重要な役割
  • お昼寝する時間は個人差が大きい

お昼寝の重要な役割

お昼寝には、以下のようなメリットがあります。

疲労回復・情緒の安定

赤ちゃんは、日中さまざまな刺激を受けて過ごしているため、体も脳も疲れてしまいます。お昼寝をすると肉体的な疲れがとれ、赤ちゃんが機嫌よく一日を過ごせるようになります。

記憶の定着

脳は眠っている間に情報処理をするため、その日にあったことなどを整理して記憶するのも睡眠中です。体を休ませるだけでなく、赤ちゃんの脳の成長という意味でもお昼寝は重要と言えるでしょう。30分以上のお昼寝であれば効果が認められています。

成長ホルモンの分泌

「寝る子は育つ」という言葉があるように、成長ホルモンは深い睡眠中(主に就寝〜夜前半の深い眠り)に活発に分泌されます。適切な時間にお昼寝をすることは、夜しっかりと眠る生活リズムの定着につながります。

お昼寝する時間は個人差が大きい

赤ちゃんが必要とする睡眠時間は、食事量や体力などと同じく個人差があります。長時間眠る子、短時間の睡眠でも足りてしまう子、中には早くからお昼寝を必要としなくなる子もいます。夜にしっかり眠っていて、日中もご機嫌に過ごしているようなら、その赤ちゃんはお昼寝をあまり必要としていないのかもしれません。また、すぐに起きてしまい一回のお昼寝時間が短く、日中眠くて不機嫌になってしまう場合は、お昼寝の長さではなくお昼寝の回数を増やしてみると良いでしょう。

まとめ

赤ちゃんにとってお昼寝は、心と体の成長をサポートする大切な時間です。月齢や年齢によってお昼寝の回数や時間は異なり、また赤ちゃんによっても個人差があります。赤ちゃんがスムーズにお昼寝できるよう、まずは生活リズムを整え、できるだけ毎日同じようなスケジュールで活動的に過ごしてみましょう。また、赤ちゃんが見せる「眠いサイン」を知っておくことも大切です。赤ちゃんのペースに合わせながら、眠りやすい環境づくりを心がけてみてくださいね。

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