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【専門家監修】英才教育とは?基礎知識からメリットや注意点、具体例をご紹介

【専門家監修】英才教育とは?基礎知識からメリットや注意点、具体例をご紹介

2025/03/21

子どもの才能を最大限に引き出したい、将来の可能性を広げるサポートをしたい。そんな願いを持つ親御さんは多いでしょう。近年注目を集める「英才教育」は、子どもの個性や能力を尊重しながら、その可能性を伸ばすアプローチとして広がりを見せています。

この記事では、英才教育の基本から家庭で実践できる方法、おすすめの習い事まで、幅広くご紹介します。子どもの才能を伸ばす参考にしてください。

記事監修

篠田 千尋

保育士・医療保育士・幼稚園教諭の資格を持つ、幼児教育のエキスパート。現在はトイサブ!のカスタマーコミュニケーション担当として、会員の皆さまの子育てに寄り添いサポート。

1.英才教育とは

英才教育とは、すべての子どもを対象に、それぞれが持つ潜在的な能力や才能を見出し、伸ばすための教育アプローチです。一人ひとりの子どもの得意分野や興味に注目し、その才能を開花させる機会を提供することで、子どもの可能性を最大限に広げることを目指します。
特定の分野で既に秀でた能力を示す子ども(ギフテッド)だけでなく、あらゆる子どもが持つ固有の才能を発見し、育てることを重視しています。

幼児期の早期教育との違い

早期教育と英才教育は混同されがちですが、その目的や方法には大きな違いがあります。

【早期教育】

・学校教育の内容を前倒しで教える
・知識の早期習得に重点を置く
・カリキュラムが標準化されていることが多い
・全体的な学力向上を目指す

【英才教育】

・すべての子どもを対象に、一人ひとりの才能を見出す
・子どもの興味や能力に合わせた個別のアプローチを重視
・創造性や問題解決能力の育成を大切にする
・子どもそれぞれの得意分野を伸ばすことを目的とする

つまり、早期教育が「早く」学ぶことに重点を置くのに対し、英才教育は各々の子どもの個性に合わせて「深く」「広く」学ぶことを大切にします。

【ギフテッド教育との違い】

英才教育と混同されやすい「ギフテッド教育」は、知的能力や特定分野で既に秀でた才能を持つ子ども(ギフテッド児)を対象とした特別な教育プログラムを指します。対象が限定的である点が、すべての子どもの才能開発を目指す英才教育とは異なります。

開始する年齢の目安

英才教育を始める明確な年齢の線引きはありません。子どもの興味や才能の兆しが見えたときが適切なタイミングと言えるでしょう。ただし、一般的には以下のような目安があります。

  • 0〜2歳:遊びを通して様々な刺激に触れる中で、その興味・関心の芽生えを見守る時期
  • 3〜5歳:特定の分野への関心が見られれば、その分野に関連した活動を提供
  • 6歳以降:得意分野や興味の方向性がより鮮明に現れ始め、それに応じた支援が効果的になる時期

重要なのは、子どもの発達段階や興味に合わせることです。無理に早く始めるよりも、子どもの「好き」「やりたい」という気持ちを大切にしましょう。

期待できる効果と成果

適切に行われた英才教育からは、以下のような効果が期待できます。

  • 1.知的好奇心の向上:深い学びを経験することで、さらに学びたいという意欲が高まります
  • 2.自己肯定感の醸成:得意なことを伸ばす経験が自信につながります
  • 3.創造的思考の発達:既存の枠にとらわれない発想力が養われます
  • 4.問題解決能力の向上:様々な課題に取り組むことで思考力が鍛えられます
  • 5.個性の尊重と理解:自分の得意分野を認識し、他者の個性も尊重する姿勢が育まれます
  • 6.生涯学習の基盤形成:自ら学ぶ姿勢や方法を身につけることができます

ただし、これらの効果は子ども一人ひとりの特性や環境によって異なります。成果を焦らず、長期的な視点で見守ることが大切です。

2.英才教育のメリットと注意点

英才教育には多くのメリットがある一方で、注意すべき点もあります。バランスの取れたアプローチで、子どもの健全な成長を支えましょう。

子どもの才能を引き出すポイント

子どもの才能を効果的に引き出すためには、以下のポイントを意識すると良いでしょう。

  • 1.観察する姿勢:子どもが何に興味を示し、どんなことに集中するかをよく観察しましょう
  • 2.多様な経験の提供:様々な遊びや活動の経験を促すことで、潜在的な才能に気づくきっかけを広げます
  • 3.質問への丁寧な対応:子どもの「なぜ?」という問いかけを大切にし、「教える」よりも「共に考える」姿勢を示しましょう
  • 4.適度な挑戦の機会:少し難しいと感じる課題に挑戦する機会を用意し、「難しかったけどがんばったら(工夫したら)出来た」という成功体験が、能力を伸ばします
  • 5.成功体験の積み重ね:小さな成功体験を積み重ねることで、自信と意欲が育まれます
  • 6.興味を深める環境づくり:関連書籍や道具、専門家との出会いなど、興味を深める環境を整えましょう

何より大切なのは、子どもの内発的な動機を尊重することです。親の期待や願望ではなく、子ども自身の「やりたい」という気持ちが才能を開花させる原動力になります。

親が陥りがちなNG例

英才教育を進める中で、親が陥りがちなNG行動には以下のようなものがあります。

  • 1.結果や成果を急ぎすぎる:短期間での目に見える成果を求めすぎると、子どもの学ぶ楽しさが失われます
  • 2.過度の期待や比較:他の子どもと比較したり、過度の期待を寄せたりすることでプレッシャーを与えてしまいます
  • 3.バランスを欠いた教育:一つの分野だけに偏ると、全人的な発達が阻害される恐れがあります
  • 4.子どもの意思の無視:親の希望を押し付けると、子どもの意欲を損なう可能性があります
  • 5.休息や遊びの時間の軽視:学習ばかりを重視し、遊びや休息の時間を確保しないと、ストレスの原因になります
  • 6.失敗を許さない姿勢:失敗を過度に恐れる環境では、挑戦する意欲が育ちません

これらを避けるためには、常に子どもの様子に目を配り、無理なく楽しく学べているかを確認することが重要です。

ストレスなく続けるコツ

長期的に英才教育を続けるためには、ストレスなく取り組める環境づくりが欠かせません。

  • 1.遊び感覚を大切に:学びと遊びの境界をなくし、楽しみながら取り組める工夫をしましょう
  • 2.子どもの体調や気分に配慮:調子の悪い日は無理をせず、柔軟に対応することが長続きのコツです
  • 3.小さな進歩を認め、褒める:結果だけでなく、努力や工夫したプロセス、継続できているという点にも注目して褒めましょう
  • 4.親も一緒に楽しむ:親自身が興味を持って取り組む姿勢を見せることで、子どもの意欲も高まります
  • 5.定期的な見直しと調整:子どもの興味や能力の変化に合わせて、内容や頻度を調整していきましょう
  • 6.十分な休息と気分転換:集中力を持続させるためには、適切な休息と気分転換が不可欠です

何より、子どもの笑顔と成長を長い目で見守る姿勢が、英才教育を成功させる鍵となります。

3.家庭でできる英才教育の具体例

家庭は英才教育の基盤となる重要な場所です。年齢別に、家庭で実践できる具体的な方法をご紹介します。

0-2歳におすすめの知育遊び

この時期は、五感を刺激する豊かな経験が脳の発達を促します。

  • 1.絵本の読み聞かせ:様々なジャンルの絵本に触れることで、言語能力や想像力の基礎が培われます
  • 2.音楽に触れる機会:クラシックからわらべうたまで、多様な音楽を聴く経験が感性を育みます
  • 3.手遊び歌:リズム感や言語能力、指先の器用さを同時に育てられます
  • 4.感触遊び:水、砂、粘土など異なる感触に触れることで、感覚が豊かに発達します
  • 5.積み木遊び:空間認識能力や創造力、集中力の基礎を培います
  • 6.自然に触れる経験:公園や庭での自然観察が、好奇心や観察力を育てます

この時期は「教える」よりも「体験する」ことを重視し、子どもの反応を見ながら楽しい時間を共有しましょう。

3-4歳で取り入れたい学習方法

好奇心が爆発的に広がるこの時期は、子どもの「なぜ?」を大切にしながら、以下のような活動を取り入れると効果的です。

  • 1.考える力を育てる絵本:単純な物語だけでなく、考えるきっかけを与える絵本も取り入れましょう
  • 2.数遊び:日常生活の中で数を数える習慣をつけることで、数感覚を養います
  • 3.簡単な実験:水や空気、光などを使った簡単な実験で、科学的思考の芽を育てます
  • 4.パズルや図形遊び:空間認識能力や論理的思考力を育む遊びを取り入れましょう
  • 5.リズム遊びや簡単な楽器演奏:音楽的能力だけでなく、集中力や協調性も育みます
  • 6.創作活動:絵を描く、工作するなどの創作活動で表現力を伸ばします
  • 7.ごっこ遊び:役割を演じて自分以外の立場の視点を持つことで、社会性や共感能力が育まれます

子どもの「やってみたい」という気持ちを尊重しながら、少しずつ挑戦の幅を広げていきましょう。

5-6歳の効果的な教育アプローチ

就学前のこの時期は、基礎的な学習能力と自主性を育てることが重要です。

  • 1.プロジェクト型の活動:「恐竜について調べる」など、テーマを決めて取り組む活動が効果的です
  • 2.文字や数字に親しむ活動:強制ではなく、遊びの中で自然と文字や数字に親しむ機会を作りましょう
  • 3.問題解決型の遊び:簡単な迷路や謎解きなど、考える楽しさを味わえる遊びを取り入れます
  • 4.自然観察と記録:植物の成長を観察し記録するなど、科学的な思考と表現力を育みます
  • 5.ボードゲーム:ルールのあるゲームを通じて、論理的思考や社会性を養います
  • 6.創造的な工作:身近な素材を使った工作で、発想力と創造性を育てます
  • 7.簡単なプログラミング体験:子ども向けのプログラミングツールで、論理的思考を養います

この時期は、子ども自身が考え、判断する機会を増やし、「自分でできた」という達成感を味わえるようサポートしましょう。

4.英才教育におすすめの習い事

子どもの才能を伸ばすには、適切な習い事の選択も重要です。以下のポイントを参考に、お子さんに合った習い事を選びましょう。

選び方のポイント

習い事を選ぶ際は、以下のポイントに注目することをおすすめします。

  • 1.子どもの興味や関心を最優先:親の希望ではなく、子どもが興味を示す分野を選びましょう
  • 2.子どもの気質や性格との相性:集中力が高い子、活発な子など、性格に合った活動を選ぶことが重要です
  • 3.指導者の姿勢や教育方針:一律に厳しすぎる指導ではなく、子どもの個性を尊重する方針かを確認しましょう
  • 4.体験レッスンの活用:実際に体験してみることで、子どもの反応や相性を確認できます
  • 5.続けやすい立地や時間帯:無理なく通える場所や時間帯であることも、継続の鍵です
  • 6.発表の機会や目標設定:適度な目標や発表の機会があると、達成感を味わえます

何より、子どもが「楽しい」と感じられることが最も重要な選択基準です。

費用と時間の目安

習い事の費用と時間は、種類や地域によって大きく異なります。一般的な目安は以下の通りです。

【費用の目安(月額)】

  • 知育系(おもちゃサブスク、通信教育、幼児教室など):2,500円~30,000円
  • 音楽系(ピアノ、バイオリンなど):8,000円〜15,000円
    ※楽器購入費や維持費が別途必要
  • スポーツ系(水泳、体操など):5,000円〜10,000円
    ※専用ウェアや道具代が別途必要な場合あり
  • 学習系(そろばん、プログラミングなど):6,000円〜12,000円
  • 芸術系(絵画、工作など):5,000円〜10,000円
  • 言語系(英会話など):8,000円〜15,000円

【時間の目安】

  • 乳児(英会話など):週1回、~30分程度
  • 未就学児(英会話など):週1回、30分〜60分程度
  • 小学生低学年((英会話など):週1〜2回、各60分程度
  • 小学生高学年以上(英会話など):週2〜3回、各60分〜90分程度

子どもの負担にならない範囲で、無理なく続けられる頻度を選ぶことが大切です。また、複数の習い事を掛け持ちする場合は、子どもの自由時間や休息時間が確保できているか確認しましょう。

継続しやすい習い事の特徴

長く続けられる習い事には、以下のような特徴があります。

  • 1.段階的な目標設定:小さな成功体験を積み重ねられるカリキュラム構成
  • 2.適度な褒め・認める環境:努力や進歩を認め、モチベーションを維持できる指導
  • 3.仲間との交流:同じ興味を持つ仲間との交流があり、社会性も育める環境
  • 4.子どもの意見を尊重:子どもの意見や感情を尊重し、対話を大切にする指導者
  • 5.家庭でも楽しめる要素:家庭でも気軽に実践できる工夫がある
  • 6.適度な難易度調整:子どもの能力に合わせて、適度な挑戦レベルを提供してくれる

これらの特徴を持つ習い事は、子どもが「もっとやりたい」と思える環境を提供し、長期的な成長をサポートしてくれるでしょう。

まとめ

英才教育は、すべての子どもを対象に、一人ひとりの潜在的な才能や個性を見出し、伸ばしていくための教育アプローチです。成功の鍵は、子どもの興味や個性を尊重し、楽しさを大切にしながら、無理なく継続できる環境を整えることにあります。

  • ●英才教育は特定の秀でた子ども(ギフテッド)だけでなく、すべての子どもの才能開発を目指す
  • ●子どもの興味・関心を観察し、それに合わせた機会を適切なタイミングで提供することが重要
  • ●結果を急がず、過度な期待や比較を避け、プロセスを大切にする姿勢が必要
  • ●年齢に応じた適切な知育活動を、遊び感覚で取り入れると効果的
  • ●習い事は子どもの興味と相性を最優先し、無理なく続けられる環境を選ぶ

何より大切なのは、子どもの「楽しい」「もっと知りたい」という気持ちを育み、自ら学ぶ力と創造性を養うことです。英才教育の本質は、点数や成績ではなく、子どもが生涯にわたって学び続ける姿勢と、自分の個性や才能を信じる心を育てることにあります。

トイサブ!を活用して、お子さまの知的好奇心を刺激する良質なおもちゃと出会い、家庭での英才教育を豊かにしてみませんか?子どもの才能の芽を、ぜひ大切に育ててください。

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