赤ちゃんが歩き始める時期|おすすめのおもちゃ2選と歩行練習の方法
生後9ヶ月の赤ちゃんは、ハイハイができるようになる子が増え、つかまり立ちもできるようになったりと、運動機能が発達します。また、ママやパパに対する愛着が強くなり、後追いが始まる時期でもあります。
本記事では、生後9ヶ月の赤ちゃんの特徴やお世話のポイント、そして注意点について、発達の専門家であるADDS監修のもと解説します。
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「発達的な凸凹は誰もがもっている」ということを前提に、
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1.生後9ヶ月の赤ちゃんの特徴
生後9ヶ月〜10ヶ月未満の赤ちゃんの平均的な身長と体重は以下の通りです。
- 男の子の場合
身長67.4~76.2cm
体重7.2~10.4kg - 女の子の場合
身長65.5~74.5cm
体重6.7~9.9kg
厚生労働省/平成22年乳幼児身体発育調査報告書より
※「平均的」とは、全体の94%の赤ちゃんが上記の範囲内に位置することを本記事では意味しています。
また、生後9ヶ月の赤ちゃんの発達の特徴は以下の通りです。
- ハイハイが上手になる
- つかまり立ちができるようになってくる
- 真似っこ遊びをするようになる
- 後追いをするようになる
ハイハイが上手になる
生後9ヶ月の赤ちゃんは、足腰の筋肉がますます強くなり、ハイハイが上手になってきます。ハイハイは手と足を別々に動かす「協調運動」です。協調運動は運動機能の発達にとても大切なもので、脳にもたくさんの刺激を与えます。できるだけハイハイをさせる機会を増やすよう心がけましょう。
ハイハイをする時期は個人差が大きいので、なかなかハイハイをしない場合でも焦らず赤ちゃんのペースを見守ってあげてくださいね。
つかまり立ちができるようになってくる
生後9ヶ月になると下半身をコントロールできる力がついてくるので、早い子はつかまり立ちができるようになります。はじめは腕で体を支えるため、足はつま先立ちになるなど不安定です。転んでしまわないよう目を離さず近くでサポートしましょう。だんだん足の裏で体重を支えるようになり、つかまり立ちが安定していきます。
真似っこ遊びをするようになる
生後9ヶ月になってくると、ママやパパの動きを真似することがあります。バイバイと手を振るとそれを真似して手を振ったり、手でパチパチと拍手をすると真似をして手を叩いたりします。
赤ちゃんは同じ動きの繰り返しが好きなので、赤ちゃんが動作の真似をし始めたら、その動作を繰り返して真似っこ遊びに付き合ってあげてください。大人の行動を真似することで赤ちゃんは社会性を身につけていきます。積極的に真似っこ遊びをして、親子のコミュニケーションを楽しんでくださいね。
後追いをするようになる
生後9ヶ月はママやパパへの愛着が一層強くなってくる時期なので、ママやパパの姿が見えなくなることに不安を感じ、後追いをする赤ちゃんが多くなります。
後追いが激しくなってくると何もできなくなりとても大変ですが、一時的なものでもあります。ママとパパで協力したり、家のなかでは抱っこ紐を使いおんぶをするなど、無理のない範囲で工夫して乗り切りましょう。
2.生後9ヶ月の赤ちゃんのお世話のポイント
生後9ヶ月の赤ちゃんに対するお世話のポイントは以下の通りです。
- 離乳食を3食に増やす
- コップを使う練習を始める
- 9~10ヶ月健診を受ける
離乳食を3食に増やす
1日2回の離乳食に慣れ、舌や歯ぐきで食べものをつぶせるようになってきたら、離乳食の回数を1日3回に増やすタイミングです。
自我が芽生えてくる時期でもあるので、食べムラが出たり遊び食べが始まったりする子もいますが、それらは成長の証です。手で食べ物を掴んで口に運べるようにもなってくるので、手掴みで食べやすいメニューを取り入れて、赤ちゃんの食べる意欲を育んでいきましょう。
コップを使う練習を始める
生後9ヶ月の赤ちゃんは両手で上手にものを持つことができるようになるため、この時期から少しずつコップを使う練習を始めていきましょう。
最初のうちはママやパパがコップに手を添えてあげて、赤ちゃんの喉の動きを確認しながらそっとコップを傾けていきます。慣れてくると赤ちゃんが自らコップを持って、ごくんと飲めるようになっていきます。
赤ちゃんがコップを使いたがらなかったら、無理に練習させる必要はありません。スパウトマグやストローマグなど、赤ちゃんに合った方法で水分補給をするようにしてください。
9~10ヶ月健診を受ける
生後9ヶ月から10ヶ月にかけては、9〜10ヶ月健診を受けることが推奨されています。
健診では、運動機能の発達具合や歯の生え揃い具合、体が倒れそうな時に手を伸ばして支えようとする「パラシュート反射」の確認などを行ないます。離乳食の進み具合の確認もあるので、離乳食について不安がある場合は相談すると良いでしょう。
3.生後9ヶ月の赤ちゃんの注意点
生後9ヶ月の赤ちゃんに接する上での注意点は以下の通りです。
- 栄養バランスを整え始める
- 少し離れる時は声をかける
- 安全な行動スペースを確保する
栄養バランスを整える
離乳食が3回になると食事から摂れる栄養が増え、母乳やミルクの量が減っていきます。そのため離乳食の栄養バランスを整えていく必要があります。この時期は鉄分が不足しがちになるので、鉄分を補える卵や豆腐、レバーや赤身肉などを積極的に取り入れて栄養バランスを整えていきましょう。塩分、糖分は控え目にし、大人の料理を薄味にして取り分けるなど、親子で同じメニューを食べることで、より赤ちゃんが食事を楽しむことができるでしょう。
少し離れる時は声をかける
生後9ヶ月の赤ちゃんはママやパパへの愛着が強くなるので、姿が見えない時は寂しさや不安を感じ、泣いて訴えることがあります。
赤ちゃんのそばから離れる場合は、「ちょっと離れるから待っててね」と声をかけて、なるべく不安感を与えないようにしてあげてください。離れている間も「大丈夫だよ」「ここにいるよ」などと、こまめに声をかけてあげてあげるとよいですよ。
安全な行動スペースを確保する
赤ちゃんはハイハイができるようになると行動範囲が今まで以上にさらに広がります。火傷をする可能性がある電気ポットやトースター、先の尖っているものや割れる可能性のあるもの、誤飲してしまいそうな小さなおもちゃなどは赤ちゃんの行動範囲に置かないようにして事故に気をつけてください。
つかまり立ちが始まると、イスや低いテーブルに頭をぶつけてしまう可能性もあるので、そういった家具にはコーナーガードや衝撃吸収材を取り付けるようにしましょう。
4.生後9ヶ月の赤ちゃんにおすすめのおもちゃ
生後9ヶ月の赤ちゃんにおすすめのおもちゃ・知育玩具を、知育のプロであるトイサブ!おもちゃプランナーが3つ選んで紹介します。
Take Along Tunes Musical Toy
アメリカでBest Toy賞受賞のおもちゃです。ボタンを押すとカラフルな光と共に、ショパンやモーツァルトなどの優しい音調のクラシック音楽が流れます。小さなお子さまが持ちやすいよう設計されており、音量調整もできるので外出時も重宝します。音楽を身近なものにし、また因果関係の学習に役立ちます。
たたいてベビードラム
叩くことや音を楽しむことができるようになってきたお子さまにぴったりのドラム玩具。32種類のユニークな音に10曲のメロディ。豊富なサウンドは、お子さまが飽きにくいよう設計されており、楽しみながらお子さまの手腕を鍛えます。また軽いので車移動時などにも重宝します。
ベビークレミー 基本セットボックス
小さなお子さまでもつかみやすい大きめサイズのブロックです。柔らかいので踏んでしまっても大丈夫!水洗いもできますので低月齢のお子さまにも安心して遊んで頂けます。まずは親御様が積んだものを崩す遊びから。月齢が上がってきたら積んだり並べたりして楽しんでください。色が鮮やかなので色彩感覚も育てられます。
生後9ヶ月の赤ちゃんにおすすめのおもちゃについて、以下の記事でもっと紹介しています。ぜひ合わせてお読みください。
まとめ
生後9ヶ月の赤ちゃんはママやパパの真似っこ遊びが大好きな時期です。真似をすることは赤ちゃんが他者に興味を持ち始めた証です。ママやパパの動作を真似したら「上手にできたね!」とたくさん褒めてあげてくださいね。
生後10ヶ月の成長発達についてはこちらの記事をお読みください。
イラストレーション:秋永悠(@uyaganika)