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【小児科医監修】赤ちゃんがハイハイするのはいつから?時期の目安や前兆、練習方法を紹介

【小児科医監修】赤ちゃんがハイハイするのはいつから?時期の目安や前兆、練習方法を紹介

2023/12/04

日々できることが増えてどんどん成長していく赤ちゃん。首すわりや寝返り、お座りなどができるようになると、次はハイハイかな、と楽しみになる半面、「いつからハイハイができるのだろう?」と心配になるママやパパもいらっしゃるかもしれません。

本記事は、小児科医監修のもと、赤ちゃんがハイハイを始める時期の目安や、ずりばいとの違い、サポートにおすすめのおもちゃについてご紹介します。

記事監修

菅谷 雅人

ふかしばこどもクリニック 院長
日本小児科学会認定小児科専門医
日本腎臓学会認定腎臓専門医
日本小児腎臓学会・日本夜尿症学会所属

東邦大学医学部医学科卒業後、千葉大学医学部付属病院小児科を経て、複数の病院で小児科医として勤務。2021年茨城県神栖市にふかしばこどもクリニックを開院。子育てを頑張っている家族、子どもの体調不良で不安になっている家族に寄り添った診療を提供すべく努めている。

1.赤ちゃんのハイハイはいつから?

まずは、ハイハイとはどのような状態なのか、ハイハイができるようになる時期の目安をチェックしてみましょう。

ハイハイとは?

一般的に「ハイハイ」は、赤ちゃんが床に「手のひら」と「ひざ」をついた四つんばいの状態で、おなかを床につけずに、腰とおしりを上げて前進する動作のことを指します。

赤ちゃんは、首すわりから寝返り、お座り、ハイハイと、頭部から足の方向にかけて順番に運動能力が発達していきます。ハイハイをして全身に筋力がついたり、手足を自由にコントロールできるようになったりすることが、「つかまり立ち・ひとり立ち」や「ひとり歩き」などの動作につながっていきます。

ハイハイを覚えると、赤ちゃんの行動範囲はさらに広がり、自分から興味のあるものに近づいていくこともできるようになります。また、ハイハイを始めた赤ちゃんは、寝返りやお座りが多かった頃よりも運動量が増えるため、体型が引き締まってくる子もいます。

赤ちゃんがハイハイを始める時期の目安

赤ちゃんがハイハイを始める時期は、一般的に生後7~8ヶ月頃とされています。赤ちゃんの発達には個人差があるため、生後5~6ヶ月にハイハイを始める子もいれば、ハイハイをせずにつかまり立ちやひとり歩きをする子もいます。ハイハイを始める時期は、あくまでも一つの目安として捉えておくとよいでしょう。

厚生労働省が実施・公表した調査によると、ハイハイができるようになった時期の目安は以下の通りです。なお、この調査におけるハイハイの定義は「はって移動できるもの」とされているため、ひざをついた四つんばいの姿勢以外に、後ほどご紹介する「ずりばい」や「高ばい」なども含まれています。

  • 【ハイハイができるようになった時期】
  • 4~5ヶ月: 0.9%
    5~6ヶ月: 5.5%
    6~7ヶ月:22.6%
    7~8ヶ月:51.1%
    8~9ヶ月:75.4%
    9~10ヶ月:90.3%

参考:厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査

ハイハイを始めるサイン

ハイハイができるようになる直前には、以下のような動作がみられることがあります。

ハイハイの前兆となるサイン

  • 腹ばいになって手足をバタバタする
  • 腹ばいのまま、その場で回転する
  • 腹ばいの状態からおしりを持ち上げる
  • うつ伏せの状態から腕を突っ張って上体を持ち上げる
  • 腕を突っ張ったまま、後ろにずりずりと動いていく

これらの動作が当てはまる場合は、もうすぐハイハイを始める可能性があります。赤ちゃんの日々の変化に、これまで以上に注目してみましょう。

2.さまざまなスタイルのハイハイ

ハイハイは、手のひらとひざを床につけるスタイルが一般的ですが、そのほかにも「ずりばい」や「高ばい」などもハイハイの一種とされています。続いては、ハイハイのさまざまなバリエーションをご紹介します。

ハイハイ・ずりばい・高ばいの違い

ハイハイ以外に赤ちゃんが「はって移動する」方法として、ずりばいや高ばいなどが挙げられます。

ずりばい

赤ちゃんがうつ伏せの状態で、おなかを床につけたままほふく前進のように腕や足を動かして進む動作です。ハイハイを習得する少し前にみられることがあります。

高ばい

ひざを床につけずに、ひじとひざを伸ばした状態で進むハイハイで、四足歩行の動物のような姿勢です。高ばいをしない子もいます。

個性的なハイハイをする赤ちゃんも

赤ちゃんの中には、個性的なハイハイをする子もいます。あお向けのまま足の力だけを使って進む「背ばい」や、片足だけを使ったハイハイ、片ひざをついて進むハイハイ、四つんばいの状態からカエルのようにジャンプして前進するハイハイなど、さまざまなタイプがあります。

変わったハイハイの大半は赤ちゃんの個性によるものですが、何らかの発達の問題が隠れている場合もあります。もしも気になることがあれば、乳幼児健診などの際に医師に相談してみましょう。

ハイハイをしなくても問題ない?

さまざまなハイハイの種類があるように、赤ちゃんの成長の過程もさまざまです。ハイハイをせずにひとり歩きへと進んだのなら、その赤ちゃんにとってはハイハイよりも歩く動作のほうが適していたのでしょう。赤ちゃんによっては、乳児期後半にお座りを経てハイハイをせずに一人でつかまり立ちを始める子もいますし、おしりを床につけたまま移動(シャフリング)する過程を経てつかまり立ちする子もいます。

おしりで移動するシャフリングベビー

「シャフリングベビー」とは、一般的なハイハイやずりばいをせず、おしりを床につけたまま座って移動(シャフリング)する赤ちゃんのことです。「いざりばい」と呼ばれることもあります。

シャフリングをする赤ちゃんは、一般的なハイハイをする赤ちゃんと比べると、歩き始める時期が遅い傾向にあると言われていますが、2歳頃までには運動能力の発達も追いつくとされています。シャフリングをする理由ははっきりとわかっておらず、個性の一つとして考えられています。細かな運動や言葉の発達などが正常ならば、過度に心配する必要はありません。

しかし、まれに疾患が原因となっているケースもあるため、赤ちゃんの発達について不安なことがあれば医師に相談してみてください。

3.ハイハイを促す方法はある?

ハイハイができるようになる時期は、個人差があります。なかなか赤ちゃんがハイハイをしなくても、特別な練習をする必要はありませんが、赤ちゃんが動きたそうにしていたら、遊びの中で大人がハイハイをサポートするのもよいでしょう。大人がサポートする場合は、赤ちゃんの様子を見ながら、無理のない範囲で行いましょう。

お気に入りのおもちゃを前に置く

赤ちゃんがいるところから少し離れた場所に、お気に入りのおもちゃを置いて、赤ちゃんの「あそこまで行きたい!」という意欲を引き出してみましょう。赤ちゃんの視界に入る範囲で、手が届きそうで届かないようなところに置きます。おもちゃを取りたいという気持ちから、前に進めるようになるかもしれません。赤ちゃんの機嫌を見ながら、遊びの中で楽しくトライしてみましょう。赤ちゃんが嫌がるようであれば無理はさせず、おもちゃを渡してあげるようにしてください。

ママやパパがお手本を見せる

赤ちゃんは、周りの人の様子を観察して、真似をすることでいろいろなことを習得します。赤ちゃんの前でママやパパがハイハイのお手本を見せることで、興味を持って真似しようとする場合があります。楽しそうな姿を見せて、赤ちゃんの「やってみたい!」という気持ちを引き出してみましょう。

ハイハイの動きをサポートする

ハイハイをしそうなのに、後ろに下がってしまう、といったときに、赤ちゃんの動きをサポートすることで、ハイハイを覚えるきっかけになるかもしれません。赤ちゃんがうつ伏せの状態になっているときに、足の裏を手で支えて、自発的に蹴って前に進むのを待ちましょう。ひざを曲げる・床を足で蹴る動きの練習になるとともに、前に進む感覚を体験することができます。

4.ハイハイ期の赤ちゃんにおすすめのおもちゃ3選

続いては、ずりばいやハイハイをする時期の赤ちゃんにおすすめのおもちゃをトイサブ!おもちゃプランナーが3つ選んでご紹介します。

ローリングミラー

「ローリングミラー」は、頑丈な車輪つきで、安定性抜群の鏡のおもちゃです。片方の車輪にはカラフルなビーズが入っていて、回転する度にカラカラと音が鳴ります。もう片方の車輪は、転がすと万華鏡のように模様が変わって、やさしい鈴の音が聞こえます。赤ちゃんの「見たい」「追いかけたい」という好奇心をかきたてて、ハイハイを促します。「鏡にうつっているのはだぁれ?」と声かけをして、一緒に見ながら鏡遊びの不思議な感覚を楽しみましょう。

 

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3WAYでんでんむし

はらばいの時はミラー遊び、おすわりでは指遊び、はいはいやヨチヨチ歩きでは追いかけっこ、と成長段階に合わせて遊び方を3通りに変えられるアメリカ製の玩具です。本体を押すとノリノリのメロディとライトアップに合わせてすいすい前に進み、お子さまのハイハイやあんよを楽しく促してくれます。

 

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オーボール ラトル&ロール

ポリウレタン100%の柔らかな素材で、すべすべとした手触りが大人気のオーボールを進化させた赤ちゃんのためのファーストカーです。タイヤが回ると、ビーズの音がガラガラなり前に進みます。穴が沢山空いているため手に取りやすく、赤ちゃんでも動かしやすく作られています。

 

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5.ハイハイを始めた赤ちゃんと安全に過ごすために

ハイハイができるようになった赤ちゃんは、自分の興味のあるものに一直線に向かうことが多いです。最後に、ハイハイを始めた赤ちゃんと安全に過ごすためのポイントをご紹介します。

誤飲に注意する

赤ちゃんを自由に遊ばせる前に、周囲に危険なものがないかどうか確認してください。この時期の赤ちゃんは、興味があるものは何でも手にとって舐めたり、口に入れたりします。口に入る大きさのものは、床をはじめ、棚・テーブルの上など赤ちゃんの手が届く可能性のある場所には置かないように気をつけてください。磁石や電池、硬貨、たばこ、薬などは特に危険なので、要注意です。

けがや転落に注意する

ハイハイを始めると、赤ちゃんの行動範囲は一気に広がり、大人が少し目を離した間に驚くような場所まで移動していることもあります。テーブルやイスの脚などに頭をぶつけてけがをしないように、クッション材などで角を保護しておきましょう。また、電気系統は感電のおそれがあるので、コンセントカバーをつけるなどして対策を万全にしてください。

赤ちゃんにとっては、わずかな水でも溺れてしまう危険があります。お風呂場につながる扉を閉める、浴槽や洗面器には水を溜めておかないなどの対策を心がけてください。ドラム式の洗濯機がある場合、誤って赤ちゃんが洗濯機の中に入ってしまうおそれがあります。洗濯機を使用していない間は、必ず扉を閉めておきましょう。

キッチンや洗面所、お風呂場、階段などの危険が多い場所には、ベビーゲートやフェンスなどを設置しておくと安全です。

 ハイハイしやすい環境をつくる

ハイハイする赤ちゃんの頭の高さは床から30㎝程度で、チリやほこりが舞いやすい環境です。赤ちゃんがほこりを吸い込まないように、こまめに掃除を心がけましょう。また、赤ちゃんがハイハイで移動するときに滑らないように、プレイマットやラグを敷くこともおすすめです。よだれなどで汚れてしまうことも多いので、簡単にお手入れできるものを選ぶとよいでしょう。

まとめ

赤ちゃんがハイハイを始めるのは、一般的に生後7~8ヶ月頃と言われています。しかし、発達のペースは一人ひとり異なるため、中にはハイハイをしないで立つ子もいます。なかなか前に進めなかったり、変わったスタイルのハイハイをしたりしていると、大丈夫かな?と感じることもあるかもしれません。しかし、その多くは個性の一つで、過度に心配する必要はないでしょう。赤ちゃんが安全に遊べるようにお部屋を整えて、穏やかな気持ちで成長を見守っていきましょう。

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