【専門家監修】赤ちゃんがお昼寝しない!眠りやすい環境の整え方
お散歩に出て赤ちゃんにお外の景色をたくさん見てほしい、親子一緒にお散歩を楽しみたいと思っているママやパパも多いでしょう。では、赤ちゃんは何ヶ月ごろからお散歩に出かけられるのでしょうか。
本記事では、小児科医監修のもと、赤ちゃんがお散歩デビューできる月齢の目安のほか、季節ごとのお散歩に適した時間帯や必要な持ち物、お散歩のメリットや楽しむアイデアなどを詳しくご紹介します。
記事監修
菅谷 雅人
ふかしばこどもクリニック 院長
日本小児科学会認定小児科専門医
日本腎臓学会認定腎臓専門医
日本小児腎臓学会・日本夜尿症学会所属
東邦大学医学部医学科卒業後、千葉大学医学部付属病院小児科を経て、複数の病院で小児科医として勤務。2021年茨城県神栖市にふかしばこどもクリニックを開院。子育てを頑張っている家族、子どもの体調不良で不安になっている家族に寄り添った診療を提供すべく努めている。
目次
1.お散歩デビューに適した赤ちゃんの月齢・時間の目安
まずは、お散歩に出かけてもよい月齢やお散歩時間の目安、おすすめのお散歩スポットなどをご紹介します。併せて、季節別のポイントと注意点についてもチェックしておきましょう。
お散歩はいつから始められる?
生後28日未満の新生児は、感染症に対する抵抗力が弱いため、なるべく外出を控えたほうがよいとされています。赤ちゃんのお散歩デビューは、1ヶ月健診の後を目安にしてください。不安な場合は、1ヶ月健診の際に医師に相談しましょう。まずは外気浴としてベランダや庭に短時間出て、屋外の空気に触れることから始めるのがおすすめです。
赤ちゃんとのお散歩時間
お散歩は、最初は5~10分程度の短時間からスタートし、少しずつ時間を延ばして外の環境に慣れさせていきましょう。お散歩に慣れてきたら30~60分程度が目安です。
お散歩におすすめの場所
お散歩デビューは自宅の近くから始め、徐々に距離や範囲を広げていきましょう。家の周りをぐるっと周るだけでも、赤ちゃんは外の光や風、音を感じられます。
また、お散歩の定番といえば公園です。草木や花、カラフルな遊具に興味を持ったり、子どもが遊んでいる声、鳥のさえずりが聞こえたりなど、公園には刺激がたくさんあります。大きな公園なら、レジャーシートを敷いて木陰でのんびり過ごすのもおすすめです。ほかにも、天気がよければ一駅分歩いてみたり、隣町までお散歩したりするのもよいですね。
【季節別】お散歩に適した時間帯やポイント
比較的気候の穏やかな春・秋は、特にお散歩に向いている季節です。ほどよく暖かい9時~15時ごろがおすすめです。
真夏日のお散歩は、赤ちゃんにとってもママやパパにとっても危険があるため控えましょう。熱中症の危険がある気温のときは、不要な外出を避け室内で過ごしてください。比較的過ごしやすい日であっても、日差しが強い昼間の時間帯の外出は避けたほうが安心です。
冬場は、日中の中でも気温が高くなりやすいお昼前後のお散歩がおすすめです。ただし、日が短く、夕方はすぐに暗くなってしまうため、長めのお散歩に出る場合は出発があまり遅くならないように注意してください。また、雨や雪などで天候が悪化している場合はお散歩を控え、雨や雪が降った後は晴れていても路面が滑りやすいので気をつけましょう。
お散歩に必要な持ち物
赤ちゃんとお散歩に出る際の持ち物をチェックしておきましょう。
- おむつ・着替え・帽子
- 保険証・医療証
- ベビーカー・抱っこひも
- 授乳グッズ・ミルク・マグなど
これ以外にも、夏であれば暑さ対策グッズ、赤ちゃん用の虫除け、日焼け止め、冬であれば防寒グッズなど、季節に合わせた持ち物も準備しておくと安心です。また、おもちゃがあると、お散歩中にぐずってしまったときの対策にもなります。ベビーカーや抱っこひもにつけることができるような、持ち運び用のおもちゃを持っていくとよいでしょう。
お散歩におすすめのおもちゃ
赤ちゃんとのお散歩にぴったりのおもちゃを、おもちゃの専門家であるトイサブ!おもちゃプランナーが3つご紹介します。
小さな太陽シリーズ いつもいっしょ
トイサブ!プライベートブランドのオルゴール付きおもちゃ。ストラップがついているので、ベビーカーでの散歩に最適です。優しい表情の太陽ちゃんは、小さなお子さまがつかみやすいサイズでフワフワの手触り。取り外し可能の手動式オルゴールは、優しい音色で心を落ち着かせてくれます。
オーボール ジングル&シェイク・パル
「オーボール ジングル&シェイク・パル」は、オーボールの素材をそのままに、お腹にラトルボールの入った楽しいカエルです。中にラトルボールが入っているため、振ったり、転がしたりすると、カラカラとゆかいな音が鳴ります。
カシャカシャ布えほん カラフルちょうちょ
「カシャカシャ布えほん カラフルちょうちょ」は、すべてのページから赤ちゃんが大好きなカシャカシャ音が聞こえる布絵本です。鮮やかな色使いとかわいらしい絵が赤ちゃんの興味を引き付けます。カシャカシャして遊んだり、リンゴのはがためをカミカミしたり…ストラップでベビーカーなどに取り付けてお出かけ先にも。
ベビーカーでのお散歩時にぴったりのおもちゃについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひ合わせてお読みください。
お散歩の頻度
赤ちゃんとのお散歩は、毎日必ず行かなければならない訳ではありません。赤ちゃんの機嫌や自分の体調を考慮して、無理のない範囲でお散歩に出かけてくださいね。「買い物のついでに」「用事を済ませるついでに」という感覚で、気軽にお散歩を楽しみましょう。忙しいときは、ベランダや庭で外気浴をする程度で済ませたり、一日家にいる日があったりしても問題ありません。
2.赤ちゃんとお散歩するメリット
お散歩は、赤ちゃんにとってさまざまなメリットがあります。また、赤ちゃんだけでなく、ママやパパにもメリットがあります。赤ちゃんとお散歩するメリットをチェックしておきましょう。
生活リズムが整う
お散歩をすることで、赤ちゃんの生活リズムが整います。生後3ヶ月ごろまでの赤ちゃんは、短い間隔で寝たり起きたりを繰り返します。しかし、それ以降は徐々に睡眠リズムが変化し、起きている時間が長くなり、ある程度まとまった時間で眠るようになります。日光には、体内時計のズレをリセットする作用があり、昼夜の区別をつけやすくなるとされています。
また、日光を浴びるとセロトニンと呼ばれるホルモンが分泌され、夜間の睡眠の質が高まるとも言われています。午前にお散歩、午後にお昼寝とお部屋遊びといったような、基本的な一日のルーティンをつくってみましょう。
赤ちゃんの心身にとってよい刺激になる
お散歩は、赤ちゃんの心身の健康によい影響を与えます。日光浴をすると赤ちゃんの健康に欠かせない栄養素の一つである「ビタミンD」が生成されます。
さらに、お散歩には赤ちゃんの好奇心や五感を刺激する要素がたくさんあります。風の音、花の香り、日の光の明るさ、葉っぱの感触など、自宅で過ごしているだけでは感じられない、さまざまな体験ができます。このように視覚や聴覚、触覚といった五感が刺激を受けることによって、赤ちゃんの脳が育つと言われています。
ママやパパの気分転換になる
ずっと家の中で育児をしていると、少し息詰まってしまうこともあるかもしれません。日光浴には、ストレス解消や気分をすっきりさせるなど、メンタルを安定させる効果があると言われています。用事がなくても少しだけ赤ちゃんとお散歩に出ることで、ママやパパにとっても気分転換やストレス発散になるでしょう。
ママやパパが体を動かす機会になる
赤ちゃんとのお散歩は、体力づくりや産後のダイエットにも効果的です。抱っこひもやベビーカーでのお散歩は、ママやパパが体を動かすよい機会になります。ただし、長時間の抱っこひもでの移動は肩や腰に負担がかかる可能性もあるので、あまり無理しすぎないようにしましょう。
3.赤ちゃんとお散歩に行くときの注意点
赤ちゃんと安全に外出を楽しむためにも、お散歩に行くときの注意点を押さえておきましょう。
日差しや寒さに気をつける
強い日差しや寒さ、天気の急変に注意しましょう。特に、紫外線の浴びすぎは、赤ちゃんの皮膚や目に悪影響を及ぼす可能性があります。日差しを遮る帽子を着用する、日焼け止めを塗って出かける、ベビーカーの場合は日除けを使うなどして日差し対策をしてください。
冬場は、ベビーカーにブランケットをつける、暖かい素材の抱っこひもケープを使うなどして防寒対策をしましょう。ただし、赤ちゃんは新陳代謝が活発で、冬場でも汗をかきやすいため、着せすぎに注意し、必要に応じてレッグウォーマーや帽子などで調整しましょう。
また、お散歩に出る前は天気予報をチェックし、雨具を持っておくなど天候の変化に備えておくと安心です。
授乳や離乳食、昼寝の時間を考慮する
授乳や離乳食に重なるタイミングを避けてお散歩のスケジュールを組むと、赤ちゃんもママやパパも生活リズムを保ちやすいでしょう。また、お散歩が気持ちよくて、途中で赤ちゃんが寝てしまう場合もあります。寝すぎてしまうと帰宅後の生活リズムが崩れてしまう可能性があるので、お昼寝の時間も考慮してお散歩に行くとよいでしょう。
できるだけ人混みを避ける
お散歩は、できるだけ人混みを避けて楽しみましょう。赤ちゃんはまだ免疫力が低く、ちょっとした環境の変化でも体調を崩してしまうこともあります。特に感染症が流行している時期は、人が集まりやすいお散歩ルートは避けるなど、行き先の変更を検討してみてください。
しっかりと水分補給をする
気温が高い日に出かけると、お散歩中に赤ちゃんがたくさん汗をかくことがあります。お散歩に行く前や、帰ってきてすぐに授乳する、外出先でこまめに水分補給をするなど、赤ちゃんが脱水症状にならないよう気をつけてください。暑すぎると感じたら、短い時間で散歩を切り上げるなど、赤ちゃんの様子を見ながら臨機応変に対応しましょう。
4.【やってみよう!】赤ちゃんとのお散歩コミュニケーション
お散歩は、親子のコミュニケーションをとるよい機会でもあります。最後に、赤ちゃんとのお散歩を楽しむためのポイントや、コミュニケーションのコツをご紹介します。
赤ちゃんに声をかけながら歩いてみよう
赤ちゃんは、まだ話すことができなくても、視覚や聴覚によってさまざまなものを感じ取っています。赤ちゃんが見たものを、ママやパパが声に出して伝えることで、言葉が育つと言われています。「風が吹いて気持ちいいね」「葉っぱが落ちてきたね」など、赤ちゃんに話しかけてみましょう。お散歩中に赤ちゃんが声を出したり、何かをじっと見つめているような様子があったりしたら、「ワンワンがいるね」「電車が来たね」と積極的にコミュニケーションをとってみてください。
興味を示したものは触ってみよう
赤ちゃんは、触覚からもいろいろな情報を得ます。木の幹・葉っぱ・枝・花・遊具など、赤ちゃんが興味を示したものは、触っても危険がないことを確認してから触らせてあげましょう。その際は、握ったものを口に入れたり、舐めたりしないよう、赤ちゃんから目を離さず見守ってください。触った後に赤ちゃんがどんな反応をするかにも注目してみましょう。
まとめ
お散歩は、赤ちゃんの五感や好奇心を刺激し、心身を健やかに保つことができます。ベビーカーや抱っこひもでお散歩しているときも、赤ちゃんに声をかけたり、一緒に自然に触れてみたりして、赤ちゃんとコミュニケーションをとってみましょう。安心してお出かけできるよう準備を整えて、赤ちゃんとのお散歩を楽しんでくださいね。